5.3憲法集会に2400人が参加。

昨日は、国民の暮らしと権利に関わる、二つの重要な訴訟の勝利が確定しました。一つは、水俣病認定訴訟で熊本県が控訴を断念したこと、もう一つは、自動車保有を理由に生活保護を廃止した処分を違法と認定した判決に対して枚方市が控訴を断念したことです。いずれも、関係者のみなさんの粘り強いたたかいの勝利として、ほんとうに良かったと思います。同時に、国民として当たり前の権利を守るために、裁判に訴えなければならない、というのはおかしいと思います。しかも、水俣病認定訴訟の原告は今年3月に亡くなっており、原告の娘さんは「生きている間に認定してほしかった」と話されています。今日は憲法記念日。あらためて、憲法改定ではなく、憲法の基本的人権や生存権が守られるように日本社会の方を変えなければならないと思います。

 NHKで「憲法記念日特集」として、「激論“憲法改正”を問う!」と題した討論会が放映されました。9条をめぐる議論の中で、日本共産党の笠井衆議院議員は、「憲法9条は、侵略戦争の反省の上に作られた日本の国際公約だ」と強調していました。憲法9条をめぐっては、3月20日に、安保破棄京都実行委員会が開催した学習講演会で講演された、普天間基地の辺野古移転反対のたたかいの先頭に立っている、沖縄の仲山忠克弁護士の「憲法9条がなくなればどういう状態になるのかは、沖縄の69年間の苦難の歴史が実証している」という言葉を重く受け止めたいと思います。憲法9条は、絶対に変えてはならない、という決意を新たに、円山野外音楽堂の憲法集会に参加しました。

「生かそう憲法 守ろう9条 5.3憲法集会in京都」には、2400人が参加、憲法改悪を許さない決意と熱意にあふれた集会となりました。脚本家のジェームス三木さんが、「今、憲法を想う」と題して、ユーモアたっぷりの講演を行いました。核戦争の危険もはらんでいる世界の現状をさして、「人類そのものが絶滅危惧種になっている」という指摘や、「私たちは次の世代にどういうバトンを渡そうとしているのか、大気汚染、核兵器、地球温暖化など、とんでもないバトンではなく、憲法というバトンを渡そう」という訴えが、とりわけ心に残りました。全盲の落語家、桂福点さんのピーストークは、プロ顔負けの「さとうきび畑」の熱唱も含めて、笑いながら、平和の大切さが伝わる舞台でした。憲法ウォークに出発する頃には、少し雨がぱらつきましたが、元気にコールしながら、市役所前まで行進しました。