本日の府議会全員協議会でのXバンドレーダ配備問題の質疑では、日本共産党からは、私と光永幹事長が質問に立ちました。私の行った主な質疑は以下の通りです。
Q この間の知事の発言に関わって、確認したい。防衛省の佐藤政務官との会談で知事は、「安心・安全の面は、私どもが住民に対して責任を負うわけであり、この点について納得がいかない限り、前へ進む気はない」と述べている。この「納得がいかない」の主語は誰か。当然、地元住民をはじめ京都府民だと思うが、そういう理解でいいか。
A 知事が判断することになるが、知事は府民の代表であり、住民の納得を重視する。
Q 私ども府議会議員も含めて京都府民、とりわけ地元住民の不安や疑問が払拭されない
まま、知事が判断するようなことは、絶対にないように、強く求めておく。
知事は、「Xバンドレーダーに詳しい学識経験者、専門家を参与として任命する」と述べており、まもなく4人の参与を任命するとのことだが、これらの専門家による意見は、どのように反映されるのか。
A 電磁波の影響などの知見について参考にする。
Q 青森の車力の場合も、県は有識者を入れた検討会をもってその答申を受けてOKを出しているが、その有識者の中に、防衛庁と自衛隊幹部OB2人、レーダー建設に関わっている三菱重工から1人となっていた。このようなお手盛りの検討会にならないように。
Q 安心・安全についていくつか質問する。レーダーの周波数帯がスピード違反取締等にも使われているもので、「熱被害以外の健康被害はない」と説明されているが、電磁波による健康被害が心配であり、出力の大きさが問題だ。どれぐらいの出力になるのか、明らかにしてもらいたい。
A 出力については明らかにできないが、150メートル内の照射は、10センチの距離のトランシーバーと同じ程度。
Q Xバンドレーダーのメーカーのカタログなどによると、出力が1メガワット~1.5メガワットだと示されている。そうすると、500ワットの電子レンジを2千台から3千台並べることになる。説明のように影響がないと言えるのか。スピード違反の取締に使われるレーダーと変わらないというが、米国コネチカット州の警官がスピードガンを使用したためにガンにかかったとして労災補償を請求、警察がスピードガンの使用を禁止したという例もある。電磁波の影響については、専門家の知見もかりて、しっかり検証すべき。
海側の半径6キロ、高度6キロの半円柱が飛行制限区域になる。経ケ岬周辺では、ブリやアジなどの定置網漁がさかんであり、間人ガニの漁場もあります。ドクターヘリの飛行区域とも重なる。とくに、ドクターヘリについては、ヘリポートは内陸側にあるが、冬場や風がきつい時には、海側から入らざるをえなくなるのではないか。
A レーダーの停波も含めた柔軟な措置について米側と調整している。
Q 「環境アセスメントは、法令上求められておらず、車力でもしていない」と言われるが、現在世界中でXバンドレーダーが配備されているところは、いずれも砂漠の真ん中とか、車力のように森の中であり、住民の生活や生業の場にこれだけ近い所に配備するのは初めて。しかも、住民のみなさんから様々な不安の声が出ているのだから、環境アセスメントが必要ではないか。
A 安心、安全を確認しているから、環境アセスは必要ないと考えている。
Q 安心・安全と言うなら、住民が安心できるためにも、環境アセスを実施すべきだ。車力でも、青森県から環境アセスの実施を求めたと聞いている。京都府として、環境アセスの実施を求めるべきではないか。
A 防衛省が必要ないと言っているので、求めるつもりはない。
Q 住民からは、1日5万リットルもの水を使うということへの不安の声が強い。5万リットルもの水を何に使うのか。
A 基地の運営や生活用水。米側には、節約を求めている。
Q 冷却水などに必要であり、節約など無理ではないか。
配属される米軍関係者について、「160名程度であり、民間企業の技術者が多数を占
めるも」と説明しているが、青森の車力では、100人の要員のうち60人が、民間軍
事会社「シェネガ社」から派遣された警備員だと聞いている。4月2日の防衛省交渉の
際に、そのことをただしたら、「技術者は数十人」との回答があった。それなら、警備員
が多数になる。160人の米軍関係者の内訳を明確にすべき。
A 米側からは、内訳の詳細は明らかにされていない。
Q 京丹後市での住民説明会で、住民からの「沖縄のような犯罪・事件・事故が起きない
かが一番の心配」という声に対して、「しっかり教育される」と答えているが、沖縄をは
じめ全国の米軍基地周辺で米兵犯罪や事故があとをたたない現状では、納得できない。
最後に、今日は、府議会に対して初めての説明の場であり、住民の不安や疑問について、払拭されていない。最初にも強調したように、京都府民、とりわけ地元住民の不安や疑問が払拭されないまま、知事が判断するようなことは、絶対にないように、重ねて求めて、質問を終わる。















